真田広之 映画【里見八犬伝】

里見八犬伝

里見八犬伝  ■1983.12.10 
 ■監督:深作欣二
 ■原作:鎌田敏夫
 ■出演:薬師丸ひろ子、真田広之、夏木マリ、千葉真一、志保美悦子、京本政樹、
  萩原流行、岡田奈々、目黒裕樹、寺田農、刈谷俊介、成田三樹
 ■製作:角川春樹事務所、配給:東映


 真田さんと言うよりもこの映画大、大、だーい好き!!
やっぱ映画はこうでなくっちゃ!!
最高のスケールとアクションとメンツで叶った超大作!!
観終わったスカッとした爽快感と満足感と充実感が得られる今世紀最大の素晴らしい映画だ!!

しかし、やっぱり気になる真田広之。
「君だけなぜそんなに露出度の高いお召し物を?!」
(サービスですか?深作監督Σ(゜ロ゜〃))
そして、超見応え抜群の殺陣!
ステキ!ステキ過ぎます、真田さん!!(鼻血出ちゃう。

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これは真田さんのために作られた映画です(これもかいっ)
やんちゃなわんぱく小僧が凛々しい若者に成長していくお話です。
(かなり偏った見方。)
成長されるにあたり越えなければならない試練が山のように降り掛かってまいります。

↓試練の山↓
1、じっちゃんの死。
2、静姫との出会い。
3、己が出世のために罠を仕掛けてターザンごっこ。
4、母は....、炎のあざは...?
5、小さな命が消える瞬間と高潔な姫君。
6、使命と宿命と別れ。
7、出生の秘密。
8、魔界転生(二度目。)
9、雷にうたれも死なない(疑問に思おう、回りのみなさん)
10、無意味に長い物足りない濡れ場(しかもスロー)
11、使命を与えられ、露出度の高い衣装へお着替え(しかもアミアミ)
12、仲間の命の重さ。
13、母をとるか、嫁をとるか....じゃなかった、頂上決戦!
14、姫を城へ。
15、仲間の声と姫の想い。

2時間15分の間にこれだけあればそりゃあ成長もされましょう。
少年の顔から男の顔になっていく親兵衛。
その表現力はホントに素晴らしいです。そりゃ、監督も惚れ込むさ(たぶん)

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健全で爽やかな青年がワイルダーに振るまいながらも、確実に凛々しく成長していく過程を見事に表現されいます。
しかも、どんなにワイルダってみても美しいことには変わりありません
ここが真田氏の最大の持ち味ア〜ンド強味といっても過言ではないでしょう。
けっこう濃い面々が出ておられますが、そんなことは気にならないくらい輝いておられます。
 しかも、真田氏は全てノースタントのため画も迫力あります。
JAC全盛期のためやりたい放題です。
(JAC大好きっ)
崖から転がり落ちて玉梓(夏木マリさん)に捕われるシーンがありますが、ここで感心したのは、

 両手を後ろ手に縛られての乗馬 + そのままの体勢で自力で馬から降りるシーン

何気にスゴくないか?すごいボディバランスだ。
できないよね、普通?(さすが忍者(-.-)ノ・・・・>>>ーー卍 シュッ卍 卍)
そんなこともサラリとやってのける真田さん。
ホントに若い頃よりすごいお方だ(尊敬)

んで出生に秘密を知らされ、近親相姦を求められたりしますが、真直ぐな親兵衛くんは静姫にもらった龍笛でそのジレンマを表現します。(力強いけど切ない音色です、表情も。)
そしたらさー、いきなり兄:素藤(目黒裕樹さん)に斬り付けられ魔界転生を余儀無くされます。
(思わず脳裏を横切る妖艶なジュリー)

 

さあ、真田広之の本領が発揮されてきます((o(^-^)o))わくわく
 まずは白塗りメークにお肌の隠れる雅な衣装の一歩手前っぽい襦袢(だよね?)
なぜか改心した宇宙刑事ギャバンに連れ去られます。
(何となく倒錯的に見えなくも無い?)

しかし、心に魔物が居着いた後なのでせんまい洞窟のなかで大暴れ。
(髪振り乱して錯乱してるところがgood!)もう、手がつけられません。
しかし、途中JAC同僚志保美悦子さんとのアクションが軽く入ります。 (JAC全盛期を色濃く語る一面か?)

突然、雷?青い閃光にうたれる親兵衛。バッタリ(Σ(^∇^;)えええええ〜)

 静姫「生きてる.....、生きてる!親兵衛、良かったヾ(- -;)
この時点で静姫の気分は一気に高まります。もう親兵衛しか見えません。
ここで、これから行われるであろう行為を予想した7人はすごすごとその場を立ち去ります。

邪魔ものがいなくなったところで抱き合うふたり。
 静姫「親兵衛、何持ってるの?」
そうです。
いきなりここで親兵衛は8こ目の玉を握りしめいて、めでたく八犬士の仲間入りを果たしたのです。
しかも腕にあった悪の印(炎のあざ)も消えているというオマケ付き。
もう二人の間を裂く事象はなにもありません。
本能の赴くままに何をしようと勝手です。

つーか長っ。静姫のアップのみで構成される濡れ場長過ぎ&スロー、そして洋楽・・・
小さなお子さんから楽しめるように作られた映画のためこれが限界か( ̄ロ ̄;)
大きなお子さんから観るとかなり欲求不満の残るシーンですが、
これからのアドレナリン放出のためにとっておきましょう。
しっかし、真田さん、鼻高ーい!キレイな横顔(これだけでもちょっと満足)

さて、んなことやってたら萩原流行さんのへびさんが静姫さらって行っちゃったよ。
(そんなことできるんだったら初めからやっとけよ!とか言わないよーに)
片腕はだけて洞窟からノコノコと飛び出してきた親兵衛。
(男の顔になっておられます。)
さあ、皆さーん、出番ですよ!!すると、イキナリ親兵衛お召し替え
 な、なぜに君だけそんなに露出度の高い服なの(こればっか)

ショートパンツは許せてもあみタイツのようなシャツは一体....、
誰の趣味なのさ?
しかも、半分はレザーで隠れてる>ところが衣装さんのセンスの良さを感じます
チクビームアタック!!(ノ゜ロ゜)o・:*‥…━━━☆)゜3゜(★━━━…‥*:・o(゜ロ゜ヽ)。

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ここから始めるクライマックスはたまりません!最高素晴らしいです!(>_<)
ここでも流れる深作イズム。善悪ではなく生き抜くためのアクション。
一人一人が主役です。
 しかし、あえて(あえて?)親兵衛について語ろう。

 仲間が一人、また一人と命を捧げ残ったのはサニー千葉とデューク真田.....じゃなかった道節と親兵衛。
しかし、最後の砦となりカッコよく最期を魅せる道節。
必ず自分の見せ場をつくる千葉ちゃん
一人生き残った親兵衛は素晴らしいアクションをご披露されます。

 両鎌で殺陣。
ここで判明する露出度の高い衣装の理由。黒っぽい館に黒い鎧を付けた兵隊たち。
その中で存在感を示す色は人の肌の色に他ならないのです。
素肌って目がいくよね?(だと思うんだけど)

 しかし、素晴らしい真田広之の殺陣。
基本に玉川大輔がいるので形のひとつひとつがビシッときまってカッコいい&キレイ!
途中から舞ってるようにさえ見えてくる。
かと、思えば見事な開脚で兵隊を蹴っ飛ばしたり縦横無尽に飛び回る。
真田氏本人なのでどの角度からでも本物の迫力が伝わってまいります。
(シビれる〜っ(>_<) )
カッコいい!カッコ良すぎる真田広之の殺陣。
しかも美しい決まり方。こんなに見事な殺陣のできる役者って他にはいないよ〜!
アドレナリン一気に放出.....。(...昇天。合掌。)

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妖怪にしか見えない夏木マリさん(超ダイスキ!)とともに玉梓の城は崩壊します。
静姫と寸でのところで海に飛び込み九死に一生を得た親兵衛。
二人は立ち泳ぎしながら、崩れゆく城の最期を見届けます。

静姫「みんな、死んでしまったのね。7人とも死んでしまったのね.....。」
静姫を抱きかかえながらもコクッコクッと頷きながら溢れる涙とぬぐう親兵衛。
もう言葉も出ず止まらない涙を片手で拭き取る仕草は切な過ぎです。
真田さんマジ涙じゃないッスか?って感じです。
これが演技なら(演技だろっ)ホントになんて凄い役者さんなのでしょう。
 善でもなく悪でもなく生き残ったけど切なくて、でも生きていかねばならない。
いくら涙をこぼしても仲間は還ってこない。だけど、溢れる涙を誰が責めることができるでしょう。

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親兵衛は凛々しい若者になりました。男として見事に成長されました。
しかし、静姫はお姫さまなのです。身分も違い過ぎます。わかっていたことなのです。
別れの時、男らしく言い放つ親兵衛
「あなたはもう誰か一人のものではない。行ってください。」
愛しあって身も心も一つの二人の哀しい運命。
この時の親兵衛は潔い男を一生懸命に演じていて胸が熱くなります

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 使命、いや運命に身を委ね散っていった仲間の墓標を作りその霊を弔う親兵衛。
なんとも言えない面持ちです。
 しっかし、おいおいマジかよ?
てな展開で全てを捨てて静姫は親兵衛のもとへやってくるのです!!
そうそう、映画はこうでなくっちゃ!!

 

常識を持ち始めた親兵衛に
「行け!行くのだ!」
「我らは死なん、共に生きる!」
「静姫と手をとって行け!」
「まほろばに向かって行け!」
と冷静に考えるとちょっと無責任ともとれる発言をする今は姿無き仲間の声。
(しかも「まほろば」ってどこ?)
 その声に背中を押され、親兵衛は静姫の手をとって阿蘇国立公園を疾走するのでありました。


あまりにも素晴らしすぎる内容のため真田氏抜粋の感想は難しかったです。(笑)
この映画はホントに凄い!妖怪にしか見えない夏木さんをはじめ、適材適所にハマり役が配置され、出演者全てがそれぞれに主役と言っても過言ではありません。ひとりずつの感想書けます。
ちょっと煩悩に走ってますので「違うだろっ、バカ!」と気を悪くされた方ごめんなさい。

 最近思ったこと。
ネタ切れが露見しまくりハリウッド。
リメイクするならこれをしろ(何様?)

里見八犬伝
里見八犬伝
posted with amazlet on 08.03.07
おすすめ度の平均: 4.5
5 この映画は私の青春の一ページです
5 これを超える八犬伝は不可能!!
5 古き良き80年代

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