泣ける映画
【管理人おすすめ映画】
世界の中心で愛をさけぶ ★★★☆
久々に観た純度の高い邦画です。
恋の想い出に温度があるならこんな感じかなー、と思いました。
現在と過去を結び付けているカセットテープ。
感受性の強い時期に純粋に愛に生きた素直な少年と少女。
どこにでもある日常が初々しくスクリーンに切り取られ、思春期の若者の感性そのままに描かれた切なくも儚い、でも「生」を感じる映画でした。
結婚がきまった朔太郎(現在・大沢たかお)が辿る「あの日々」の中に実は婚約者律子(柴咲コウ)が居たのでした。
彼女は高校時代の朔太郎(森山未来長澤まさみ)のメッセンジャーだったのです。
サクとアキはお互い自然の流れで恋に落ちます。
しかし、アキは白血病におかされていたのでした。
最初は小麦色の肌の健康的だったアキが日に日に白くやつれていきます。
抜け落ちた頭となったアキを前に無菌室のガラス越しに婚姻届を見せるサク。
「忘れられたくない」と言う理由で写真館で結婚写真を撮るふたり。
余命幾許もないと知り、夜中に病院を抜け出しアキが行きたいといった「ウルル」へ旅立とうとしたり......。
純粋なふたりの恋、でも叶わぬ願いが多過ぎて.....。
想い出を辿るサクの前に現れたアキの幻が「好きだよ。」ってそっと寄り添います。
こんな簡単な言葉がこんなに綺麗だなんてはじめて知りました。
人を思う気持ちの昇華を分りやすい内容と展開で観る者の心にそっと訴える優しい映画でした。
「生きる」
なぜか?
そこに愛する人がいるから。
ただ一緒にいたいから・・・・
10代の時、誰もが通過する瑞々しい感性。
たくさん傷つくけど、それだけ純粋だってことだと思います。
ちょっとしたことが楽しかったり、哀しかったり、嬉しかったり・・・
心の針が振れて忙しい毎日。
だから、青春はあっと言う間に通り過ぎてゆくんだね(詩人)。
何気にバラエティ豊かなゲスト満載だし。
山崎努、押し付けない愛の水先案内人しててカッコよかった。
最後もアキの望んだ結末だったと納得がいきました。
映像の中に入り込めるのはサクとアキのナチュラルな雰囲気からだと思う。
大沢たかおはもちろん、森山未来くんの内側から出るオーラに感服でした。
音楽も背景も観ている者の感性を邪魔せず、でもちゃんと存在感あってヨカッタ。
世界の中心で、愛をさけぶ
「世界の中心で、愛をさけぶ」 朔太郎とアキの記憶の扉
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